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インチアップをするとトレッド幅(トレッドベース)が広がります。人が立つ時も足をそろえるより少し開いた方が立ちやすいように、トレッド幅が広がることで「車は安定します」。
でも、なんでインチアップをするとトレッドベースが広がるんでしょう。
インチアップをすると、タイヤの幅が広がります。理由は色々とあるのですが、ここでは詳しい説明は省きます。インチアップをする時には、タイヤの幅をある程度広くしないといけないのです。
タイヤの幅が広がったら、幅が広がった分、車の外側に向けてタイヤははみ出すことになります。トレッドベースというのは左右それぞれのタイヤの中心線の距離ですから、結果としてトレッドが広がります。図を見ていただくと分かると思いますが、タイヤが外に張り出した分、トレッドベースが広がっています。左が通常の状態、右がインチアップ後になります。
さて、トレッドベースが広がれば車は安定する、という話でしたが、ここで問題なのはタイヤの幅が広くなっているということ。道路には例えば小石のような障害物が転がっていたり、あるいは轍(わだち)など、路面が変形した部分があります。タイヤの幅が広いと、そういった障害物や路面の変形に影響されやすくなるのです。
単純に、タイヤ一本の幅が200mmだとしたら、 その進路上の200mmの幅の間にだけ何もなければ大丈夫です。これがタイヤの幅が300mmになってしまうと、進路の幅は200mmの場合の1.5倍。それだけ小石や轍に足を取られる可能性が高くなるのです。
ついでに言ってしまうと、インチアップの一つ目のメリットとして「普通の車がスポーツカーのようになる」という話がありました。ハンドルの操作に対して車が敏感になるということでしたね。車が安定するというのは言い換えれば、車が運転手の操作に対して鈍感になるということ。つまり、矛盾なのです。
結局のところ、「インチアップをすると、車は安定性を増すのか?」という問いに対しても。
きれいに鋪装されて、小石などの障害物も一切無いという道路があればそうなるでしょうが、実際のところは「そんな話はありえない」というのがお分かり頂けたかと思います。
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