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 数年前から、タイヤ専門店やカー用品店でタイヤに窒素を入れるサービスというものを見かけるようになりました。タイヤに窒素を入れるとどういうことがおこるのでしょう。空気だったら無料なのに(一部では料金を取るお店もあるようですが)、わざわざ高いお金を払って窒素を入れるからには、何かよっぽどのメリットがあるのでしょう。

 というわけで窒素のメリットは何なのかみてみましょう。
 まず何より大きな理由は、空気圧が減りにくいこと。インナーライナーというゴムによって空気はタイヤの中にため込まれますが(詳しくは「タイヤの構造あれこれ」→「チューブレスタイヤ」参照)、実は空気はわずかながらもゴムの中を通り抜けて漏れていくのです。タイヤの使用状況にもよりますが、一ヶ月で10kPaくらいは減ってしまいます。
 それが窒素では、酸素に比べてゴムの透過率(簡単に言うと漏れやすさ)が1/3になるのです。タイヤに空気でなく窒素だけを入れておけば、空気圧が下がりにくく安心できるということなのです。


 さて、賢明な方はもう気付いたと思いますが…
 窒素を入れれば確かに空気圧は減りにくくなりますが、それは減りにくくなるのであって、決して減らないわけではないのです。間違っても、窒素を入れることにより定期的な空気圧のチェックをしなくてもよくなるわけではありません。

 また、窒素を入れるというサービスは売る側の立場にしてみれば、面倒な空気圧の無料チェックが、窒素ならお金を取れるようになるのです。現実には今、窒素サービスは客単価を上げるための手段に成り下がっていて、お客様本位のサービスになっていません。
 結果、窒素を入れておけば空気圧を点検しなくてもよくなると思い込んだり、窒素を一度入れると普通の空気を入れてはいけないと勘違いしたユーザーが増え、空気圧のチェックを全くしなかったり、あるいは窒素を再度補充するためのお金をケチったりして、タイヤの空気圧が低い危険な状態で走っている車が増えているのです。実際、タイヤに窒素を入れたユーザーは普通の空気を入れたユーザーよりも、空気圧不足の状態で走っている率が非常に高くなっています。

 考えてみれば、普段こうして口から吸っているこの空気の78%が、その窒素なのです。タイヤに普通の空気を入れても8割が窒素なのに、それを9割にしたところでどれだけ変わると言うのか、疑問です。

(物理的に、タイヤの中の空気を100%窒素にすることは出来ません。レース用の特殊なホイールを使えば99%以上も可能ですが、市販品のホイールなら90%、どう頑張っても95%がいいところです。)

 窒素補充が全くメリットの無いものとは言いません。しかし、価格に見合うだけの効果があるのかという部分で疑問を持たざるを得ませんし、販売側にも正しい知識を持った人間が驚くほど少ないのが現状です。