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 先のページ、「小さなタイヤを大きく使う裏技」(「タイヤと空気の微妙な関係」→「小さなタイヤを大きく使う裏技」)で、インチアップ後の空気圧の設定の仕方について簡単に説明しましたが、ここではさらに補足的な内容をお話しします。「小さなタイヤを大きく使う裏技」を読んでいらっしゃらない方は、まずそちらをお読みください。

 インチアップ後にLI値が小さくなったら、その分空気圧を高くして対応しなければなりません。逆にインチアップ後でLI値が大きくなった場合は、その場合大きくなったLI値の分だけ空気圧を低くしても構わないとも言われていますが、私としてはできれば下げない方が良いかと思います。

 例えば205/60R16 92Hから245/45R17 95Wへインチアップした場合、 LI値が3増加しているので、計算上は空気圧を30kPa下げてもいいことになります。

 確かにLI値の余裕がある分空気圧を下げてしまえば、サイドウォールがしなやかになって乗り心地に好影響を与えますし(詳しくは「タイヤの撓みに隠された謎」→「低扁平タイヤだとなぜ乗り心地が悪い?」参照)、LI値が増加しても空気圧を下げないことは逆に空気圧過多と同じことになり、センター摩耗(詳しくは「タイヤの溝に見るゴムの性質」→「減り方に見えるタイヤの健康状態」参照)を進めてしまう可能性もあります。

 しかし、タイヤというものはある程度の空気圧で使用されることを想定して作られていて(乗用車用タイヤでだいたい180〜240kPa程度)、それより極端に高い空気圧で使われることはもちろんよくないのですが、逆に低い空気圧で使われることもトラブルの原因となる可能性があるのです。
 サイドウォールがしなやかになる、つまり撓みやすくなるということは、走行中の変形の量が大きくなるということで、それは熱の発生が大きくなってタイヤを損傷させる可能性が高いことを意味します。(詳しくは「タイヤの撓みに隠された謎」→「インチアップのもう一つのメリット」参照)
 また、タイヤ内部の空気圧が十分でないと、タイヤのビード部がホイールに押さえつけられる力が十分に得られない可能性があり、そうなると急発進、急加速時にホイールがタイヤからずれて、空転してしまうかもしれません。また、カーブでタイヤに大きな力がかかった時には、最悪ビードがホイールのリムから外れてしまい、走行不能、あるいはスピンして事故に至るケースも考えられます。

 インチアップでLI値が大きくなった時には、空気圧を極端に下げないように気をつけるか、または空気圧をどれくらい下げてよいかの程度が分からない場合には、そのままの圧で乗る方がよいでしょう。

 それと似た事例ですが、クロスカントリータイプの車で、ハイフローテーションタイヤなどLT表記のあるタイヤに履き替える場合には、車重や車種毎の指定空気圧に関わらず、高い空気圧で使用する必要があります。
 LTというのはライトトラックの略で、その名の通りトラック用タイヤ。重い荷物を運ぶトラックは、タイヤも過大な重量に耐えるものが必要とされます。トラック用タイヤは乗用車用タイヤと比べて、同じサイズのタイヤでも1.5〜2.5倍程度の耐荷重性能があります。それを支える空気圧もまた大きなもので、軽自動車を除く小型トラックでも300kPa程度からそれ以上、大型トラックでは700kPaや800kPaという超高圧で使われることがあります。

 300kPaを超える空気圧で使われることを前提に作られたタイヤを200kPa程度の低い空気圧で使用すると、これも空気圧不足となり、先ほど説明したような危険な状態になる可能性があります。