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 インチアップをすると、タイヤにかかるコストも大きくなります。これも見逃せないデメリットです。

 インチアップ後のタイヤは幅が広くなります(詳しくは「タイヤの撓みに隠された謎」→「インチアップでタイヤが幅広になる理由」参照)。それによってタイヤを作るために必要なゴムの量が多くなってしまうことがあります。もしゴムの量がかわらなかったとしても、扁平のいびつな形をしたタイヤを作るためには工業的に高い技術が必要になります。そしてそれらは最終的に、タイヤの売価に反映されます。
 試しに、とあるメーカーのとあるタイヤ、とあるお店での販売価格で比べてみました。全て同じ銘柄のタイヤで、185/70R14では\9,600-、195/60R15では\13,100-、205/55R16では \16,500-、215/15R17では \22,100-と、2インチアップですでに1.7倍、3インチアップでは2.3倍もの価格になります。

 また、インチアップをするとタイヤの寿命が短くなることもよくあります。もしインチアップでタイヤの接地面積が小さくなると、それがそのまま寿命につながります。(タイヤの摩耗の早さは、単位面積あたりにかかる重量とパワーで決まります。 詳しくは「タイヤの溝に見るゴムの性質」→「タイヤの減り具合を決める三つの要素」参照

 非常に難しい話ですが、例えば、同じサイズのタイヤを使った2台の車を比べたとき、車重の重い方が軽い方に比べて早くタイヤが摩耗してしまいます。
 もしタイヤのサイズが同じで車重も同じ2台の車があるとしたら、エンジンの馬力の大きい方早くタイヤが摩耗してしまいます。

 また、インチアップやローダウンでキャンバーが変化すれば偏った摩耗の原因になりますし、そうでなくてもハンドルを切った際のタイヤの接地面の偏りは、幅広タイヤの方が大きくなります。新品のタイヤが使い物にならなくなるまでの時間は幅広の扁平タイヤの方が短いのです。

 そしてインチアップ時にはホイールも新調しますが、これも大きなコストになります。
 ホイールもタイヤと同様に、大径になればなるほど価格は天井知らずですから、例えば10万円で16インチのタイヤホイールセットが買えたとしたら、同じ銘柄のタイヤとホイールセットでは17インチでおよそ13〜4万円、18インチでは19〜20万円、19インチでは25万円を超えてしまうでしょう。
 果たしてそれだけの価値が、そのインチアップにあるのかどうか、じっくり考えてみましょう。

 ただし、特殊な例となりますが、インチアップでタイヤが安くなるケースもあります。
 タイヤの価格は主に使用する材料の量(大きなタイヤほど高い)、加工技術(低扁平タイヤほど高い)で決まります。ですが他にも工業製品の常として、製造数量も価格を決める要素として関わってきます。
 一昔前は、大衆車と言えば165/80R13くらいのサイズが多かったのですが、数年前には175/70R14、最近では185/65R15という具合に、乗用車のタイヤはどんどんと大型化、低扁平化しています。さらに何年もすると、古いサイズはだんだんと売れなくなり、それに伴ってメーカーの製造量も減り、レアなサイズのタイヤを少量生産するためのコストが多くかかってくるようになることがあります。
 小型車のサイズではまずありえませんが、もともと大きなタイヤを履いていた車では、インチアップした方がタイヤが安くなる、なんてこともごくごく稀にですが発生しています。