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 スタッドレスタイヤとは何でしょう。
 簡単に言うと冬用タイヤ。雪や氷(アイスバーン)の上を走るのに適したタイヤです。スタッドレスタイヤを「冬タイヤ」と呼ぶのに対して、通常のタイヤを「夏タイヤ」と呼ぶこともあります。
 スタッド(stud)というのは鋲(びょう)という意味。壁に刺して紙などを留めるのに使う「画鋲」の「鋲」ですね。それがレス(less)なので「鋲の無いタイヤ」という意味になります。

 もともと冬用のタイヤはスタッドタイヤ(またはスパイクタイヤ)が使われていました。短距離走などの陸上競技や野球、サッカーなどでスパイクシューズというものがありますが、それのタイヤ版です。
 タイヤの表面に多数のスタッド(=スパイク)が埋め込んであり、これが雪や氷に噛み込むことで、滑りやすい路面での走行を可能にしていました。

 冬道で大活躍したスタッドタイヤですが、後に大きな社会問題を引き起こします。粉塵問題です。
 タイヤに埋め込まれたスタッドは、雪が解けて春になるとむき出しのアスファルトを激しく打ち付けます。そうしてアスファルトとスタッドの両方が削られていき、雪国の夏は視界もぼやけるほどの粉塵に悩まされるようになったのです。
 この粉塵は、視界の悪化、道路の補修、清掃、住民の健康問題、様々な問題を引き起こし、スタッドタイヤに代わる冬用タイヤの開発が望まれました。

 そうして各タイヤメーカーから、スタッドに頼らない冬用タイヤ、スタッドレスタイヤが発売され、その普及と共にスタッドタイヤは各地で使用が禁止されるようになりました。
 現在、一部のモータースポーツ用タイヤを除いて、スタッドタイヤは一般に販売されなくなりました。

 当初、満足いく性能を発揮できなかったスタッドレスタイヤも、その後の研究で進化を遂げ、ゴムだけでかつてのスタッドタイヤに匹敵するようなグリップを実現し、現在に至ります。


 では、次の記事以降で、スタッドレスタイヤの仕組みや性能を詳しく解説していきましょう。